こんにちはコウスケと申します。
今回はTCM-400の修理方法について解説していきます。
自分もこれから紹介する方法で修理していて修理成功率は8割程度なので、大体の不具合はこのページ見れば解決できるかと思います。
修理実績ですが
・TCM-400の修理、販売実績は各60台程度
・テープレコーダーでくくれば200台以上修理経験あり
・ひと月の修理転売のみでの収益は20万円程度
・メインは通常のせどりで、合わせて粗利約80万円
って感じです。
初心者の方に教えられる程度の知識量は間違いなくあります。
では解説していきます。
TCM-400の分解はどうやってやる?
まずは精密ドライバーで本体裏4つのネジを外していきます。

その時注意したいのが右下部分のネジで、部品が割れて空転していることがあります。
割れていても他がしっかり止まっていれば基本的に取れることはありません。
4つネジが取れれば開けますので、その際にはここの部分をもって思い切ってガバッと開きます。

下の画像のように録音ボタン回りにひっかかりがあるのでスライドさせるように開きます。
組み立てはここをはめてから。

開けると基盤部分が見えますので、ネジを2か所外しましょう。

右側のネジの左に4色のケーブルがありますよね。
そのハンダを再加熱して線を取り外しましょう。
フレキシブルケーブルを外すのも忘れないように。
下の画像の鳥居のような形をした茶色い部分のパーツをスライドすれば簡単にとれます。
くれぐれもケーブルは無理やり引っ張らないようにしましょう。

それが出来れば下から上へと開くことができます。
開く時にも少しコツがいります。
まず基盤の右側のみを画像のように上げて
※この時まだ線が上で一本つながっていますのでちぎらないように注意しましょう。

下の画像の感じにスライドさせます。
イヤホンジャックなどのゴツいパーツが本体に密着していますが、これで本体から引き離すことが出来ます。

慎重に上から出ている線を基点として開くイメージで開ければ次のステップです!
TCM-400の迅速・丁寧修理法!
この時メカ部分でホコリが気になる場合はエアーダスターやハケを使用してホコリを除去します。

その後で以下のことを確認します。
①ゴムベルト2か所(駆動、カウンター)の劣化はあるか→劣化しているゴムベルトは伸ばした時の戻りが遅いです。
②スイッチ押し戻し機構の部品劣化は無いか→傾きなど破損寸前の場合は折ってしまいましょう。
③クラッチ部品に異常は無いか→ギアが水平についているか、バネが飛び出していないか
ちなみに③が確認できたら初心者の方は修理をやめてもOKです。
ここは面倒ですから次のTCM-400の修理をした方が時給が高まります。
上記の部分を確認して劣化が確認できればまずはそこを修理しましょう!
③の劣化の確認方法についても解説していきます。
TCM-400の不具合別修理法!
①ゴムベルトが劣化していた場合
症状:再生できない(リールが回らない)、早送り、巻き戻しができない、再生スピードが遅い
処置:ゴムベルトの径と太さの合うものと交換する
これがTCM-400の不具合の定番中の定番でこれだけで治るものも結構あります。
①カウンターゴムベルトが劣化している場合
症状:カウンターが回らない
処置:ゴムベルトの径と太さの合うものと交換する
これも大体劣化してますね!
通常だと下の画像の赤丸な感じでゴムベルトがついてますがこの場合くしゃくしゃになってギアの上に乗っかっていますね。

②スイッチ押し戻し機構の部品破損、劣化
症状:巻き戻し、早送りスイッチの戻りが悪い、スイッチが押せない
処置:部品を取り除くだけで、ほとんど問題なく使用できますがやる場合は以下の動画で解説します。
ここは直したい部分ではあるんですが、手間がかかるので自分はやっていません。
ちなみに60台以上売ってますが、ここの部分のクレームはゼロです。
あとここの部品がメカ部分の動きを邪魔して思わぬ不具合を発生させるので必ず部品は取り除きましょう!
部品はこの三点です。
もし最初から無かった場合はどこかに転がっていないかメカ部分を観察してください。
歯車に噛んだりしていると動かなくなってしまいますからね。
再生を停止してもリールが回り続けるとかは大抵ここだったりします。
③クラッチ部品が破損している
症状:再生すると中でガチャガチャ異音がする、再生スピードが早くなったり遅くなったりする
処置:歯車部品一式の交換(ニコイチ)
まずクラッチ部品は以下の画像に写っているギアの事です。

赤丸部分にバネが隠れているのですが、そのバネが上に飛び出てこようとプラ部品を押し上げます。
製造から10年ほど経ちますのでその押し上げる力に耐えきれず時間が経つと以下の画像のようになります。
明らかに赤丸部分が上の画像と違いますよね。
透明のワッシャーのようなプラ部品が開いてしまっています。

これはもうすぐ中のバネが飛び出て完全に壊れる寸前です。
症状はやはり再生時の再生スピード異常でした。
短時間の再生ですと普通ですが、数分再生していると早くなったり遅くなったりと症状が出ていました。
ここは10個に一個あるか無いか程度なんですが、補修は正直お手上げです。
ニコイチするしかありません。
ギアを3Dプリンターとかで作れればいいんですが、、
症状⑤:ボリュームが安定しない、音量調節ができない、急に音が大きくなったり小さくなったりする
原因:基盤部品のはんだクラック
処置:はんだ付けの修正、再加熱
この症状は結構ありますし、短時間の動作確認だと出ないこともあるので自分は必ずはんだの再加熱してます。
下の画像のコテ先が指すハンダ付け3*6で18個再加熱の必要があります。
初心者の方はめんどくせえ、、
と思われるかもしれませんが、作業は再加熱で30秒かかりませんのでご安心を。

動作確認時、軽く衝撃与えたりしても音量に異常が出なければオッケーです。
症状⑥:音量調整できない、ボリュームを回すと「ブツッバリッ」などノイズが聞こえる
原因:ボリュームの接点にゴミ、チリなどが混入している
処置:分解時ボリュームの接点部分に接点復活剤を少量吹き付ける。
症状⑤と似ていますが併発していたりします。これも結構見ますので必ず確認しましょう。
分解したら思考停止的に吹き付けるのもありです。
僕はそうしてます。
ちなみに上記の修理は全て以下の記事で紹介している道具でやっています。
1年以上使用していますがとても使いやすく、作業効率を上げるために購入したものばかりです。
テープレコーダーを修理転売するときに必要な道具、補修部品とは?
上記を試してもTCM-400が修理できない時はどうすればいい?
上記の症状以外でTCM-400が直せない、、って時は素直に諦めるのが賢明です。
というのも上記の修理は、
〇ある程度修理時間が少なくて済む
〇作業自体も簡単
で初心者にもオススメな修理法だからです。
それ以外の不具合は初心者の方に直せない修理である可能性が高いです。
目的は「修理すること」ではなく、「稼ぐこと」のはずですから目的と手段をごちゃまぜにしないようにしましょう。
経験上、上記の不具合さえ修理できればTCM-400であれば7~8割は直せます。
TCM-400のみで粗利5万円以上稼ぐことも可能です。
初心者が修理転売で稼ぎを膨らませていくには
初心者の方が修理転売で稼ぎを膨らませる方法はいろいろありますが一つは「見切りのスピード」です。
自分の経験ですが1時間、2時間修理したけど治らなかった。
とか全然ありました。なん十個とそれをやってきました。
なので今回紹介した修理法を試しても直せなかった場合は見切って次の修理をしましょう。
そこに注力しなくても他のTCM-400は紹介した方法で直せる事が多いですからね。
では今回はこの辺にしておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ブログ拝見しました。
せどり初心者です。
修理転売に興味を持っているのですが、販売実績も少ないのでAmazon出品の規制でSONYやPanasonicは出品できない状態です。
TCM-400の修理転売以外に初心者におすすめできるSONYとPanasonic以外の商品ありますでしょうか?
阿部さん
コメントありがとうございます。
修理転売楽しいですよ!
極論ですが修理転売は修理することが出来ればなんでもいけるんですが修理自体の知識はある程度ある感じですかね?
返信ありがとうございます。
修理の知識は、全然ないです。
ネットで色々調べてはいるのですが、何の修理から始めたらいいか分からず悩んでいます。
そうなんですね!
完全初心者でも出来ることはあるので安心してください。
自分もその道は通りました。
1つアドバイスするとすれば悩むより、まず行動!
って感じでしょうか。よく聞くフレーズかもしれませんがまず行動する事こそ1番の稼ぐ近道です!
修理転売でいうならまず買って修理することでしょうか。
店にいけるならビデオデッキとかオススメです。
分解の手間がかなり少ないです。
映像が乱れる系ならヘッドにエレクトロニックスプレー(1000円くらいで何度も使えます)かけてウエス(布)で拭けば治ることが結構多いですよ。
修理に必要なものも電源が入らない、などの症状じゃなければ半田こてなども必要ないですし。
ハードオフにいけば安いと100円、普通で1000円とかで売ってますので仕入れリスクも少ないでしょう。大きさは多少ありますが、プリンターやコンポみたいに重くないですしw
ビデオデッキであればYouTubeの「あまけん式転売チャンネル」で勉強すればいいと思います。
あまけんさんはかなり有益な情報出してて参考になりますし真似するだけで稼ぎ始めれると思います。
何度もしつこいようですが、まずは行動が大事です。
自分でよければなんでも相談にのりますので聞いてください。
アドバイスありがとうございます。
あまけんさんのチャンネル登録もしたので早速見てみてビデオデッキも仕入れてアドバイス通り、とにかく行動してみます。
分からないことがあったときに、ご相談させていただきます。
よろしくお願いします。
お世話になります。中村と申します。
いつもsukesanのブログを見て勉強させていただいております。
先日tcm-400のジャンク品を仕入れて色々といじくってみて再生、早送り、巻き戻しは直ったのですが、録音がどうしてもできません。
この場合は修理を諦めた方が宜しいでしょうか?
宜しければご教授宜しくお願い致します。
中村さん
こんにちは、コウスケです。
質問ありがとうございます!
録音できないパターンですね。
さぞ苦労されたでしょう。お疲れ様です。
録音のランプがついているかついていないかで、処置が変わるんですがランプはついていますか?
あと声を出すと録音ランプが声に呼応するように点滅しますか?
sukesanさん
返信誠にありがとうございます。
ランプは付いている状態です。
あと声を出しても同じように点灯している状態です。
宜しくお願い致します。
同じように点灯ということは、呼応するように点滅していないということですね。
声を拾っていないという事は
・マイクの故障
・フレキシブルケーブルの接点不良or断線
ですね。
マイクの場合はTCM-400の場合、分解がかなり面倒なので修理はオススメしません。
フレキシブルケーブルの接点不良の場合はケーブルの接点(金色の部分)を無水エタノールを含ませた綿棒で拭いて接続することで大体改善されます。
断線もマイク同様かなり面倒なのでオススメしません。
試してみてください
細かい説明ありがとうございます。
是非チャレンジします!
これからもブログ読ませていただきます!
テレコの修理に挑戦しよう思い、こちらのブログを拝見しました。
とても参考になり、ありがたく思っいます。
ここまで詳しく載せて頂いてる方は少なく
勉強になります。
一つ質問させて頂きたいのですが、
ゴムベルトを購入しようと思い、
ネットで探してみたのですが、
幅が1mmの物がほとんどです。
とりあえず1mm幅を購入したのですが、
付きはするのですが、やはり少々太いと感じます。
こちらのTCM-400なども、1mm以下の細いのを使用していますが、径がおおよそ同じでしたら幅が太くなってしまっても問題無いでしょうか。
長文になりすみません。
お願い致します。
ご質問ありがとうございます!
修理楽しいですよね
tcm-400だけでも100台以上は直してるのでそれなりに話は出来るかと思います。
1mmでも問題は無いですよ!
ゴムベルトの径は1mmでも大丈夫です。
カセットウォークマンとかと比べてテレコはそこまでシビアでないですからね。自分の場合ゴムベルトは、千石電商というネットショップの0.95T×φ25をいつも使用してます。
Amazonのモノより値は張りますが、質が高いので愛用してます。
またサイズ毎に発送されるのでサイズを測る必要が無いのと、回転不良などの不具合が起きづらいです。
以上ご参考までに!
お世話になります。
もう一点、伺ってもよろしいでしょうか。
TCM-400ですが、キャプスタンモータ側のゴムベルトは0.95T×φ25を使用しまして、ピッタリでした。ありがとうございます!
しかしカウンタ側のゴムベルトは合いません。
カウンタ側のゴムベルトはどの太さ、経を使用していらっしゃいますか。 またどの様にして替のゴムベルトの大きさなどを決めているのでしょうか。
他機種でも応用が効けばと思いまして。
ちなみに0.95Tより細いゴムベルトはネットでもなかなか見つかりません。
お手数お掛けしてすみませんが返信頂けると幸いです。お願い致します。
ご返信頂きありがとうございます。
ゴムベルト、私も千石さんで購入しようと先程
注文しました^_^
Twitterで調べていましたところ、
詳細を発信されていたのですね。
すみません、お手数お掛けしました。
Twitterフォローさせて頂きました!
いつも有益な情報をありがとうございます。